借家権の財産的価値を見逃さないでください!
借家権は独立した価値を持ち、相続もできる大切な権利です。
他人に謙譲する際には、法律を理解した上で相応の対価を要求するべきです。
経験豊富な平間法律事務所が依頼者様の最大限の利益を追求します。
借家人には強い権利がある!
私、弁護士平間邦男は、長年にわたって借家に関するトラブルを解決してまいりました。弁護士はあなたの強い味方です。借家については多くを知らない方がほとんどです。決して諦めないでください。是非、私にお任せください。
借家権の財産的価値は大きい
借家権の価値は土地の15~21%
借家権には、価値があります。土地の価格が数千万円から数億円を超えることはよくあることです。この10%~20%ともなれば、借家権がかなりの価値になることをお分かりいただけると思います。一例として、2億円の土地の上にアパートが建っており、10世帯ある場合、借家権は2億円×15%×1/10=300万円です。
借家権は強い権利
借家権とは、家を借りている権利(利用する権利)のことです。
大家さんに「使わせてもらっている」というのも一面の真実です。しかし、借主は法律(借地借家法)によって強い保護を与えられているのです。そして、合意では覆せない強い権利なのです。
※ 正確に言うと
借家権価格=土地の価格×借地権割合×30%×占有面積/総床面積
借家権でよくあるトラブル
貸主から、契約期間満了を理由に立退きを請求されることがあります。
しかし、「定借(定期借家権契約)」という特殊な契約をしていない限り、貸主は更新に応じなければならないのが原則です。
簡単に立退きに応じる必要はありません。
契約期間が来てしまった場合でも慌てる必要はありません。「法定更新」になるだけです。ただし、「法定更新」となった場合、新しい契約書がもらえません。ですが家賃を払っている限り、賃貸借契約は続いていることになります。契約書は契約があることを示す証拠のひとつに過ぎません。
立退く場合には、立退料を請求することができます。
何度も言いますが、借家権には価値があるのです。
なお、立退きを地主側から請求出来るのは、期間の定めがある場合には期間満了時だけ、期間の定めのない場合には6ヶ月前に解約申入れのあったときだけです。
それ以外は立退きの請求に応じる必要はないのです。
では、立退料を少しでも多く獲得するには、どうすればいいか?
立退料は、理論的には、上記の借家権価格で、事業用建物の賃貸ではそれに営業補償を加算して計算されることになります。
しかし、それはあくまで計算上のこと。
実際には、以下の諸要素で決まります。
(1)交渉能力や交渉の巧拙
例えば「早く立ち退く代わりに金額に上乗せをしてもらう」といった交渉をする場合が多いのです。
(2)貸主の支払能力
建替えの場合などは立退料も銀行からの融資の対象になっていることが多く、この場合には、地主本人が自分の資金から出すときより予算があることがほとんどです。
(3)立退料の支払方法
大家さんは「出すのはいやだが、入らないのは我慢出来る」ものです。立退時に多額の一時金を出すのは渋ります。それなら立退きまでの賃料を免除してもらう、という方法があります。そうすれば、こちらの経済的利益は同じになります。
更新料は「法律で」支払わなければいけないと決められてはいません。
貸主や不動産屋から更新料を払うよう請求され、「商慣習だ」「他の人は皆払っている」などと言われて、つい支払ってしまいがちです。しかし、貸主と更新料支払いの合意をしていない限り更新料を支払う必要はありません(最判平成23年7月15日)。
敷金は、借主の支払義務の履行を担保するため預けているお金です。家賃などを滞納していなければ全額返還してもらえるのが原則です。
ただ、敷金が返還されるのは建物を貸主に返してからです。建物の引き渡しと同時に敷金の返還を請求できないので注意してください。同時履行ではないのです。
敷金が返還されても一部よくわからないお金が引かれているということもあります。
勝手に天引きされていればおかしなことですが、これには主に2つの可能性があります。
(1) 借家契約を結んだ時に「敷引」といって、敷金返還時に一部敷金を天引きしますよという契約が結ばれていることもあります。この場合には一部返ってこないことになります。
(2) 原状回復の問題があります。これについては「原状回復義務」で詳しく説明します。
契約時に定額の原状回復費が決められている場合があります。これは、著しく不合理でない場合は有効とされますから、その金額は控除されます。清掃費、鍵の交換費なども同様です。
これらの規定がない場合には実際に必要な金額だけが控除されます。長年使うと経年劣化もしますし、通常損耗(日照による畳クロスの変色や家具の設置痕、冷蔵庫裏の電気焼け等)も借主が負担すべきものではありません。
なお、原状回復費用も未払い賃料と共に敷金の担保となっているので、敷金から減額されるわけです。
また、何を持って明渡とするかですが、通常は鍵の返還とされ占有移転の象徴的な行為とされています。契約が終了しても、明渡時まではその占有は借主にあるので、もちろん貸主は勝手に入ることはできません
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