相続では全財産をお金に換算してから配分する
今回は相続における寄与とは何か、について説明いたします。その前に、まずは相続について少しご説明いたします。
相続とは、被相続人(故人)が所有していた財産上の権利や義務を包括的に承継することです。相続に際しては、相続財産をそれぞれの種類ごとに定められた一定の基準や方法を用いて評価額を算出し、その評価額から相続税額を計算していきます。
相続において、被相続人が遺した財産は相続人(相続できる人)に配分されます。この相続財産配分の際に「寄与分」というものが考慮されます。それでは、相続における寄与とはどういったものなのでしょうか。
寄与分 配分する時に財産形成に寄与した分を考慮する
相続における寄与とは、被相続人の財産形成などへの貢献のことを指します。被相続人に大きく貢献した人などに対して、相続財産を配分する際に与えられる特別な取り分を、寄与分と言います。具体的に挙げられる寄与とは、家業を助けたことや、被相続人の介護や看病をするといったことです。こういった貢献をした人を寄与者といいます。
寄与分については、原則として相続人同士の話し合いによって評価し、決定します。ただし、そういった協議がうまく進まない時は寄与者が家庭裁判所に請求することもできます。相続や寄与について、ご不明な点がある方や、お困りの方は、ぜひ一度弁護士までご相談下さい。