【土地の賃貸借】借地を法律で守る! 賃借人・借地人・使用借人は何が違う?

物を借りていても全員が同じ「借りている人」ではない!

貸し借りというのは日常的にされているもので馴染みがあるものだと思います。ただ、貸し借りといっても、本から土地・建物まで様々です。これだけでなく、貸し借りに対価、賃料が発生するかどうかも様々です。

法律では貸し借りの対象になっている物や賃料の支払いの有無で適用される法律が異なってきます。特に土地については借地人・賃借人・使用借人という3種類もの区別があります。自分が3種類のどれにあたるかによって、土地を明け渡さなければいけなくなったり、逆に明け渡す必要がなくなったりと重大なことに関わってきます。

借地を守るためにも、3種類それぞれどういう人を指すのか確認しましょう。

賃借人(ちんしゃくにん)は賃料を払って借りている人

3種類の中で一番聞き覚えのあるのは「賃借人」だと思います。賃借人とは、賃料を支払って借りている人のことをいいます。「賃」料を支払って「借」りている「人」なので、「賃借人」というのです。何を賃貸借しているかは問わないため、土地、建物、自動車など、どれを借りている人でも全て賃借人といいます。

これに対して、賃貸人とは賃料を受け取って貸している人のことをいいます。

賃借人と使用借人は賃料が異なる! お金を払っていても使用借人?

同じ貸し借りでも使用貸借というのは賃貸借とは別物で、使用貸借により物を借りている人のことを「使用借人」といいます。使用貸借といっても聞き馴染みがないかと思います。

使用貸借とは、物を”無料”で貸し借りすることをいいます。「使用」貸借で「借」りている「人」だから使用借人というのです。

ここで注意しなければいけない点があります。それは土地を借りているときに、貸主に固定資産税だけを支払っている場合です。一見、お金を払っているのだから自分は賃借人となると思うかもしれません。しかし、固定資産税だけでは賃料を払ったとはいえないため、結局無料で借りているのと同じ状態、使用借人となってしまいます。

使用借人である場合、賃借人と比べると、借地の保護がかなり弱くなってしまいます。具体的には、期間を定めていないと貸主が土地を明け渡すよう言ってきたときに明け渡さなければなくなったり、使用借人が亡くなった場合、借地を返さなければいけなくなったりします。

一方、賃借人であった場合、賃借人が亡くなっても相続人が土地を継続して借りて使うことができます。「お金を払っているから大丈夫」ではなく、契約書で賃料を確認して、固定資産税相当額以下で借りていないか確認しましょう。

借地人は賃借人の一部を指す 借地人の保護は強力

賃借人と使用借人は賃料が違いましたが、賃借人と借地人では貸し借りの物が違います。ただ土地を借りたからすぐ借地人というわけでもありません。

賃借人は単に土地を借りただけでも賃借人となります。一方、借地人は、「建物の所有を目的として」土地を借りている人のことをいいます。

家や事務所を建てるために土地を借りたということであれば借地人となりますが、駐車場として使うために土地を借りたという場合は借地人ではなく賃借人となってしまいます。

この区別はかなり重要で、賃借人は使用借人より有利でしたが、借地人は賃借人よりさらに有利になります。借地人となれば、土地を最低30年間借りることができ、30年経過後も契約更新をしやすくなります。借地人であれば簡単に土地を明け渡す必要がなくなるのです。

まずは自分が借地人・賃借人・使用借人どれにあたるか確認

このように、借地人か賃借人か使用借人で法律関係に違いがでてきます。家賃は支払っているがかなり低額である、土地を賃借したが建物を建てるかどうか決めていない・契約書では建物所有目的か明確でないということがあるかと思います。

そこで、賃貸等に関するご相談の際には、まず、依頼者様が借地人なのか賃借人なのか、それとも使用借人なのかを判断させていただきます。その上で明け渡しなどに応じる必要があるか判断させていただきます。賃貸等でお困りの方は、是非無料の電話法律相談をご利用ください。

この記事を書いた人

平間法律事務所