権利金は借地における礼金のこと
土地を借りる際に権利金を要求されている、要求されたかと思います。高額だけど、そんなものかと思って支払おうかとしていませんか?または、もう支払ってしまったということはありませんか?
そもそも権利金とはどのようなものなのかを知っておきましょう。家を借りる際、敷金・礼金を要求されることがよくあり、よく知っているかと思います。敷金は担保として貸主に預けておくもので、契約終了後返ってくるものです。一方で、礼金は契約終了しても返ってきません。「権利金」は借地の場合に使われる言葉で、借家の場合の礼金にあたります。つまり、権利金は一旦支払ってしまうと返ってきません。そのため、まだ権利金を支払ってない方は、適正な権利金がいくらか判断しましょう。すでに権利金を支払ってしまったという方でも、過剰な権利金にあたるお金を取り戻せる可能性があります。
権利金の適正な金額の目安は借地権価格
適正な権利金はいくらかとずばりいうことはできませんが、相場や目安となる権利金の金額があります。その目安が借地権価格というものです。
土地を借りていると、借主は土地を借りて使用できる権利を持つことになり、これを「借地権」といいます。単に借りているだけでなく、権利という価値のあるものを持っているということです。借地権の価値は土地の価格を基準に決められており、土地の価格に対する借地権の価値の割合を借地権割合といいます。
借地権価格=土地の価格×借地権割合
となります。
たとえば、土地の価格が1億円で、借地権割合が3割であれば、借地権価格は3000万円ということになります。
土地の価格は不動産業者などで見積もりを取ると適正な価格が分かります。また、借地権割合は比較的簡単に調べることができ、国税局のホームページの路線価図というところから調べることができます。借地権割合はAからGまであり、それぞれ90%、80%・・・30%となっています。路線価図から自分の住んでいる近辺の地図を探し、土地が接している道路の数字を見ます。例えば「300G」と記載されていたとします。借地権割合を知るためには最後のアルファベット部分が肝心で、この場合では「G」なので、借地権割合は30%になります。
まずは土地の価格と借地権割合を調べて、借地権価格すなわち権利金の相場、目安を求めてみましょう。
権利金が借地権価格より高いのは適正でないかも
権利金の金額と借地権価格を比較して、権利金の金額の方が高いという場合には、権利金の金額が不相当かもしれません。
とはいっても、適正な権利金の金額は相場、目安に加えて、地代の金額、地価の上がり方など様々な要因によって変わってきます。今住んでいる借地での適正な権利金を正確に知りたい場合、借地に関する専門知識が必要になってきます。当事務所では借地に関する案件を多く扱っているため、ご相談ください。
払ってしまった高すぎる権利金は立ち退き料として取り戻す
最初に権利金は礼金と同じようなものということをいいました。そのため、高すぎた権利金を直接取り戻すというのは難しいです。しかし、立ち退きの際の立ち退き料として、払い過ぎた権利金を実質的に取り戻すことができます。というのも、立ち退き料は借地権価格が目安とされているため、権利金と立ち退き料は関係性があるといえるからです。
その場合、交渉次第で取り戻せる権利金の額が変わってきます。一度権利金は支払ってしまっているため、地主としては返したくないという心境があるため、むやみに立ち退き料を高くしてほしいといっても聞く耳をもってくれない可能性があります。また、ケースによっては、裁判所の手続きを利用することになります。
権利金は相当高額になります。権利金をまだ支払っていない方も、もう支払った方も損をしないよう無料の電話法律相談をご利用ください。