特別受益者とは故人の生前に財産を特別多くもらっていた人のこと
「あの子だけたくさん財産をもらってずるい」というような不公平感を感じて相談にいらっしゃる方もいます。
その不公平感というのは法律家の感覚とも一致するものです。法律上も、故人の生前に財産を特別多くもらっている人は、相続のときにもらえる財産が少なくなるということになっています。この制度を特別受益といいます。そして、生前に財産を特別多くもらっている人のことを特別受益者というのです。
特別受益者の取り分を減らすには証拠の確保が必要
特別受益者の取り分を減らすには、「故人の生前に財産を特別多くもらっていた」ということを主張し、証拠で裏付けることになります。
証拠を収集するには、理想的には、生前に故人から誰にどのような財産をあげたのかということを聞き取って記録しておくという方法があります。
しかし、生前にそのような対策ができなかった場合には、別の方法を考えることになります。たとえば、お金が故人から相続人に移ったということを証明するには、預金口座の取引履歴を確認することなどが有効です。
このような証拠収集は、弁護士が日常的に行っていることです。弁護士会照会という弁護士に認められた特別の証拠収集もありますので、是非弁護士にご相談ください。