推定相続人の廃除の手続は? 廃除が認められる具体的なケースをチェック!

推定相続人の排除というのは、本来相続人になるべき人から相続人の資格を奪ってしまうことをいいます。この推定相続人の廃除がどのようなときに認められるかをご説明します。

推定相続人の廃除は生前に家裁へ請求または遺言でする

推定相続人の廃除には、亡くなった方が生前に、家庭裁判所に推定相続人廃除の請求をしているか、又は、推定相続人を廃除する旨の遺言をしていることが必要です。亡くなった方の請求又は遺言が必要とされるのは、亡くなった方の意思を尊重するためです。

廃除には虐待、重大な侮辱又は著しい非行という要件が必要

推定相続人の廃除が認められるためには、排除したい人が虐待、重大な侮辱又は著しい非行を行っていたことが必要です。

では、具体的にどのような場合に、虐待等が認められるのでしょうか。虐待等の判断は虐待等の程度や原因を総合してなされます。判断は微妙なことも多いので、疑問のある方はぜひ、無料の電話法律相談をご利用ください。

ご参考までに、虐待等が争われたケースを以下に挙げます。

・虐待等が認められたケース

少年院送致され、暴力団員と結婚し、暴力団員との結婚を公にした娘のケース(平成4年12月11日の東京高等裁判所決定)

亡くなった方にやかんを投げつけ怪我をさせ、亡くなった方に「早く死ね」、後妻に「おばさん」などと暴言を吐き、生活の援助をしなかった息子のケース(平成4年10月14日の東京高等裁判所決定)

・虐待等が認められなかったケース
亡くなった方が妻の生存中からめかけを囲っていて、妻の死後1年ほどして家族の反対を押し切り再婚して家族関係が不和になり、亡くなった方に全治5日間の打撲傷を負わせた息子のケース(昭和61年11月4日の名古屋高等裁判所金沢支部判決)

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平間法律事務所

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