<一般定期借地権> 50年以上借地権を得られるも契約更新、建物買取請求でデメリットも

最近、「一般定期借地権」という言葉を耳にすることがあります。一般定期借地権にすると、借地人にとってはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

1. 一般定期借地権とは契約更新がなく、建物買取請求ができない借地権のこと

「一般定期借地権」とは、平成4年8月に施行された借地借家法で新設された、①一般定期借地権、②建物譲渡特約付借地権、③事業用借地権という三種類の定期借地権のうちの一つです。

一般定期借地権は、具体的には、以下のような内容の契約です。

契約存続期間 50年以上
使用目的 制限なし
契約方法 公正証書などの書面による
特約内容 ・契約更新できないこと
     ・建物の買い取り請求が出来ないこと

2. 一般定期借地権では50年以上もの長期の借地権を得られるメリット

借地人にとって、一般定期借地権で契約することの一番のメリット(地主にとってはデメリット)は、なんといっても契約期間が50年以上の長期となることです。

逆にいえば、50年未満の期間で一般定期借地権契約をしても、その契約は、一般定期借地権としては無効になってしまいます。

3. 契約期間を過ぎると一般定期借地権は更新できず、建物買取請求もできないというデメリット

借地人にとって一般定期借地権で契約することのデメリット(地主にとってはメリット)は、大きく分けて二つあります。

一つ目は、存続期間満了後の更新による期間の延長が出来ないことです。一般定期借地権は、普通の借地権と異なり、一度存続期間を満了すると、更新することはできません。

つまり、存続期間は50年以上の長期ですが、当初決めた存続期間が過ぎてしまえば契約を更新することはできないため、どのような事情があっても借地人は土地を明け渡さなければいけません。

二つ目は、期間満了時に借地人が建物の買い取りを地主に請求できないことです。通常の借地権であれば、契約期間が満了し、契約の更新もしないときは、借地人は、借地上の借地人の建物を買い取ってもらうことが出来ます。

しかし、一般定期借地権の場合、期間満了時に借地人は地主に建物を買い取ってもらうことはできません。従って、一般定期借地権の借地人は、期間満了時には原則として建物を自分の費用で取り壊して土地を明け渡すことになります。

一般定期借地権のご相談は平間法律事務所にお任せ下さい

このように、一般定期借地権は、普通の借地権と比較して、借地人にとっても地主にとってもメリットとなる部分とデメリットとなる部分があります。

一般定期借地権にするか普通の借地権にするか迷っている場合には、どのような目的で土地を使用するかなどを検討し、必要があれば弁護士などの専門家と相談しましょう。

まずはお気軽にお電話ください。無料で法律相談をお受け致します。

この記事を書いた人

平間法律事務所

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