遺言書に押印が無くても有効? 裁判例をもとに遺言書の形式を確認しよう

遺言書の方式・要式は厳格に決められている

遺言というものは、遺言した本人が亡くなった後にその効力を発揮するものです。ですから、「この遺言は本物であるか?」「この遺言による相続の内容は正しいか?」ということを遺言した本人に確認することはできません。

そのため、遺言・遺言書には法律で非常に厳格な方式・要式が定められています。その中でも、もっともよく使われる遺言書の方式が自筆証書遺言です。これは自分で書く遺言書なので、一般的に遺言書といわれて想像するものはこれでしょう。

自筆証書遺言は、簡単にいえば、(1)自筆、(2)日付、(3)署名・捺印の3つが揃っている必要がありますが、この内の(3)について問題となった事件として、静岡地裁による裁判例があります。

遺言書自体に押印がなくても有効とされた裁判例

遺言書自体には押印がないものの、その遺言書が入った封筒に年月日及び署名押印があったケースについて、遺言書と封筒の両者を一体のものとして有効な遺言としたものです。静岡地裁のこのケースは、封筒の封じ目に押印されていたため、改ざんなどの心配が少ないことから、このような結論に至ったものです。

確実に遺言を有効にするには押印が必要

そのため封筒に押印があれば必ず遺言が認められて相続が無事行われるというわけではありません。そのため、相続を行うにあたって遺言書がある場合には、法律の専門家にその内容を確認してもらうようにしてください。

まずはお気軽にお電話ください。無料で法律相談をお受け致します。

この記事を書いた人

平間法律事務所

平間法律事務所

30年間、「借地借家」や「相続」に関するあらゆるトラブルを解決してまいりました。「弁護士業は究極のサービス業」をモットーに、依頼者に寄り添う法律事務所として、日々業務を行っています。
年中無休の無料電話相談を受付中ですので、まずはお気軽にお電話ください。

無料電話法律相談

借地・借家や相続に関するトラブルの
解決の第一歩になります。
お気軽にお電話ください。

予約不要!
弁護士直通電話!

※発信してから接続まで数秒かかることがありますがご了承ください。