相続において、司法書士はどのような場面で登場するのでしょうか。その役割は、どのようなものなのでしょうか。
故人が生まれてから死ぬまでの戸籍の取得
相続人調査や相続後の登記や名義変更を行う際に必要となる被相続人の戸籍は、被相続人の出生から死亡まで全てのものが必要となります。これを連続戸籍といいます。連続戸籍を取るのは大変ですから、司法書士や弁護士などの専門家に頼むのが一般的です。
相続登記 不動産の登記名義変更
相続登記こそが司法書士の得意分野です。そもそも司法書士は、主に登記や供託を行うことを業としています。不動産を相続した場合にはなるべく早期に登記すべきですが、手続きが面倒で登記しない方も多く、後々トラブルに巻き込まれてしまうこともよくあるのです。
相続登記をどうすればよいか分からなければ、司法書士や弁護士に相談することです。
遺産分割協議書の作成 司法書士は交渉はできない
遺産分割協議書の作成についても、不備がないように専門家である司法書士や弁護士に依頼するのが一般的です。
司法書士は遺産分割協議がまとまっている場合に、協議書を代わりに書いてもらうことはできますが、分割についてもめてしまった場合には、代わりに交渉してはくれません。これは弁護士法により、できないこととされているからです。
ですから、遺産分割協議を有利に交渉してもらいたいという場合には、弁護士に依頼するほうがよいのです。
相続には必ず司法書士が必要というわけではない 揉めるなら弁護士へ相談を
実は、相続の際に必ず司法書士と契約しなければいけないわけではありません。あくまで、相続に関する法的な知識を提供するパートナーという扱いになります。
上記の手続は自分で行うこともできますし、交渉も含めて全て弁護士に依頼することもできるのです。
相続は相続人各々の利害が絡みますので、ほとんどの場合でもめてしまいます。相続が起こったら、まず弁護士にご相談されることをお勧めいたします。