相続税は遺産から控除した金額に対してかかる
被相続人(故人)が死亡し、相続によって財産を得ると、その継承した財産の価額の如何によっては相続税が課せられることになります。遺された財産が多ければ多いほど(評価が高額であるほど)納付すべき相続税も増加します。
ただし、相続税による遺族の負担やその後の生活保障などの考慮から、相続税には軽減措置として税額の控除(相続税額からマイナスされる制度)が多く存在します。これには配偶者控除や未成年者控除といったものもありますが、障害者控除もこの税額控除の一種です。
相続人が85歳未満であれば障害者控除を利用できることも
相続税額の計算は、まず遺産の価額(基礎控除控除後)の総額に応じた税額を計算し、これを各相続人が実際に取得した財産の価額に応じて按分することによって行われます。障害者控除は、こうして相続税額がその障害者に按分された後で、その障害者の相続税額から控除されるものです。
障害者控除の内容としては、相続人が障害者の場合に85からその時点での年齢を引き、それに一般障害者の場合は6万円、特別障害者の場合は12万円をかけることで控除額とします。
例えば相続開始時点で50歳の一般障害者が相続人のケースでは
(85-50)×6万円=35×6万円=210万円
となり、210万円が税額控除額として相続税額から控除されます。
こういった税額控除の制度を知り、活用することでかなりの相続税を減らすことができます。お困りのことがありましたら、一度弁護士にご相談下さい。