固定資産の評価は目的によって数種類ある
土地などの固定資産は、現金のように具体的な金額として数えることができないため、その固定資産ごとに一定の基準や評価方法によって評価する必要があります。
例えば、土地には公示価格や固定資産税評価額、相続税評価額などがあります。公示価格は地価公示法に基づき、国土交通省が発表する価格で、不動産鑑定士などが原価法、取引事例比較法、収益還元法という3つの方式によって評価しています。さらに、固定資産税評価額は、固定資産税や都市計画税、不動産取得税などの基準となる土地や建物の評価額です。
固定資産の評価替え 3年ごとに評価しなおす
固定資産は景気や時間の経過によって変化します。そこで、固定資産の評価替えが必要になるのです。例えば、固定資産税などは固定資産税評価額を基準として課税されます。ですので、本来は毎年評価替えを行って、その年ごとに評価替えされた固定資産税評価額を基準に課税額を算出することで、税負担も公平になります。
しかし、現実に土地や家屋は膨大な数で、それを毎年評価替えすることは大変な作業となります。そこで、固定資産税評価額は、原則として3年間据え置かれ、3年ごとの基準年度において評価替えが行われます。
固定資産税評価額は相続税算出の基準に使う
なお、固定資産税評価額は公示価格の70%程度の価格になるよう設定されています。さらに、相続税評価額も公示価格の80%の水準を保つように評価されています。相続税評価額は相続において相続税を算出する際の基準にもされます。