事業承継が相続争いにならないよう早めの対策を! 遺留分には要注意

事業承継は元気なうちに対策をしておく

もしも相続によって、自分の死後に自分の持っている株式や事業用不動産が分割されて、事業を続けて行くことが困難な状況に陥ってしまったとしたら…。もしも後継者を明示しておかなかったばっかりに、継がせたくなかった息子が事業承継してしまったとしたら…。

他人を雇用していればなおさら、会社等を経営している人は、元気な間に事業承継について、手を打っておく必要があります。スムーズな事業承継のためには、以下のようなことをするのが一般的です。

(1) 会社の後継者を早期に決定すること
(2) 会社の株式や事業用資産を後継者に生前贈与すること
(3) その後継者に事業用資産を相続させる内容の遺言をすること
上記のうち、(1)や(2)はご自身でなさることでしょうが、(3)の遺言については、通常の遺言と比べても、専門的な法律知識が必要になりますから、弁護士にご相談されることをお勧め致します。

遺言の活用を活用する場合は遺留分に気をつける

前提の知識として、遺言が無ければ法定相続がなされますから、長男に会社等の株式や不動産を継がせたくても、二男や三男にも衡平に相続なされてしまいます。

法定相続人には侵すことのできない一定の相続分が保障されています。例えば、長男に事業承継する場合で、他に兄弟が2人いたとすると、長男に全ての資産を相続させようと思っても、財産の1/2÷子の数、つまり相続財産の1/6ずつは他の兄弟2人は遺留分減殺請求を行い、返還させることができるのです。

ですから、他の3人の兄弟にも1/6ずつを相続させるように遺言するのがトラブルにならずに済む方法です。したがって、長男に事業承継するなら、事業以外の資産を分配するようにするとよいのです。

確実に遺言を実現するには遺言執行者を選任する

事業承継の場合は特に相続財産調査、例えば会社の株式の価値をどうみるかについては難しい問題ですし,専門的知識を要しますから、専門家を遺言執行者に指定することをお勧めします。

なお、相続への利害関係者を指定すると、トラブルのもとですので、その点もご注意ください。

この記事を書いた人

平間法律事務所